化学反応でわかる人体の異常

担当講師:松下 祥子

健康診断では, 血液や尿・画像などを用いて疾患の疑いがあるかを調べます.
そして, 疾患には特徴的なマーカー分子の増減が知られており, それらの化学構造や特性を利用した検査が行われています.
例えば, 尿潜血検査において尿中に漏れ出た赤血球に含まれるヘモグロビン量を測定することによって, 腎泌尿器疾患を見つけることができます. 尿潜血試験紙には酸化されると色が変わるo-トリジンやクメンヒドロぺルオキシドが含まれており, ヘモグロビンにより間接的に酸化され, 試験紙の色が変化して尿潜血を明らかにすることができます.
このような化学反応によって, 疾患を早期に発見することが可能となり, 私たちの健康が保たれています.

本講義では, 疾患時に体内で起こっている生化学反応や健康診断時の検査法に用いられる化学反応に焦点を当て, 健康がどのように守られているかを紹介していきます.