日本大学理工学部
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理工学部長からのメッセージ

CST-STEAMが実現する「ものづくり」、そして「ことづくり」

日本大学理工学部長 教授 博士(工学) 岡田 章

日本大学理工学部長
教授 博士(工学)

岡田 章

2020年(平成32年)、二度目の「東京オリンピック」が開催されるこの年、日本大学理工学部は創設100周年を迎えます。本学部の卒業生はすでに23万人を超えており、産官学のさまざまな分野で社会に貢献していることは、私たちにとって大きな誇りです。
ここであらためて先達の築いた礎を讃えながらも、めまぐるしく変動する社会の要請にいっそう応えていきたい――この想いを【伝統の再創造】として掲げ、新しい世紀の幕開けに向けて、私たちは歩を進めています。

都市型キャンパスと郊外型キャンパス

2018年6月、「駿河台キャンパス構想」の最初のプロジェクトにある南棟(仮称)が駿河台に完成します。御茶ノ水駅の聖橋口から歩を進めると、ニコライ堂に寄り添うようにそびえ立つ新校舎の姿を眺めることができます。校舎の外観からは、都心にありながらも潤いとゆとりある学習環境を提供し、新しい時代の理工系の教育・研究拠点を構築しようとする意図を感じていただけるはずです。
もう一つのキャンパス、船橋キャンパスにも大きな特色があります。東京ドーム6個分の広大な敷地に、長さ600mを超える交通総合試験路をはじめ、さまざまな最先端の大型研究施設を擁しています。こうした環境を十分に活かした教育力や研究力は、わが国でも類をみないと自負するところです。

実務・実践を強く意識した教育プログラム

理工学部の教育プログラムは、科学、技術を力とした「実務者の養成」を目標として掲げた本学部創設者 佐野利器先生のコンセプトを原点としています。前身となる日本大学高等工学校の設立以来、私たちは国内外の第一線で活躍する「ものづくり」の担い手を一貫して育成して参りました。「エンジニアリングの日大」と評していただくこともしばしばですが、これはまさに、創設から一世紀にわたって連綿と続く教育プログラムの成果です。

「こと」を創り出す本質的な「ものづくり」

高度経済成長の過程で、わが国は大量消費・大量廃棄につながる大量生産を行ってきました。そして、そうしたことへの反省、あるいは人智を超えて過度に進歩する科学技術への不信からでしょう、昨今は人々の体験に重きを置いた「ことづくり」ということばを多く耳にするようになりました。
私たち理工学部が考える「もの」は、経済活動の中で単に生産・消費される物体ではありません。「こと」を創出し、「こと」の円滑な進捗をサポートするのが「もの」の本質であると考えます。そして、「もの」を正しく創造できる「ひと」を育てることこそ、理工学部の教育の使命なのです。

5つの要素が有機的に連携したCST-STEAM教育

「ものづくり」の担い手を育成する上で私たちが大切にしているのは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の有機的な連携です。この5つの要素は頭文字からSTEAMと称され、米国のオバマ前大統領が、将来的に活躍できる人材を育成すべく、教育の優先課題として国家戦略の観点から取り上げたことで広く認知されるに至りました。
理工学部では、こうした略称で呼ばれる以前から、5つの要素を重視した実践的な教育を行ってきました。いずれの学科も、それぞれの専門分野の特色・特性を活かしながら偏りなくSTEAMを教育し、最終的にSTEAMを「ものづくり」に結びつけるDesign行為を常に意識しています。これが、理工学部(CST: College of Science and Technology)独自の【CST−STEAM】なのです。
人力飛行機、人工衛星、マイクロロボット、宇宙エレベータ、学生による設計コンペ、未来博士工房、スマートシティ――これらはほんの一例ですが、理工学部の一貫した教育の成果です。学生・教員の活躍は、これまでも多くのメディアに取り上げられています。まさに、CST-STEAMだから培うことのできた創造力、実践力、デザインカの成果です。

私たちのキャンパスに是非おいでください。一世紀にわたる伝統と時代への即応力を兼ね備えた教育の成果を、ご自身の眼で確かめていただきたいと思います。

略歴

1954年
徳島県出身
1977年
日本大学理工学部卒業
1979年
日本大学大学院理工学研究科博士後期課程建築学専攻単位取得退学
2004年
日本大学助教授
2007年
日本大学教授