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2021年02月25日

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陽子の中の反物質が持つ大きな非対称性の発見—物理学科 柴田利明特任教授らの研究成果が、英国時間2021年2月24日公開の学術誌「Nature」に 掲載されました。

<陽子の中の反物質が持つ大きな非対称性の発見>

物理学科 柴田利明特任教授らの研究成果が、英国時間2021年2月24日公開の学術誌「Nature」に掲載されました。
柴田教授は、東京工業大学 中野健一助教、山形大学 宮地義之教授、理化学研究所 後藤雄二先任研究員、高エネルギー加速器研究機構 澤田真也教授らと共同で、陽子の内部において、反クォークの運動量が大きい領域でそのフレーバー対称性が大きく破れていることを実験によって明らかにしました。

中性子とともに原子核を構成する陽子は、あらゆる物質の元となる基本的な粒子の一つです。
陽子はクォーク、反クォーク、グルーオンという素粒子から構成されています。反クォークはクォークの反粒子です。我々の世界は物質が優勢な世界ですが、陽子の中にも反クォーク(反物質)があることは、実験手段を工夫して調べるとわかります。
グルーオンはクォーク間の強い力を媒介する粒子です。フレーバーはクォークの種類のことで、アップクォーク、ダウンクォークなどがあります。

陽子の質量・半径・スピンなどの基本的な性質は測定によって知られていますが、そうした性質が陽子の構成要素からどのように生じているかは未解明です。
本研究では、米国フェルミ国立加速器研究所(FNAL)の高エネルギー陽子加速器を用いた国際共同実験(SeaQuest実験)によって、陽子の中の反クォークのフレーバー対称性を検証し、その結果、反クォークの運動量が大きい領域で、反ダウンクォークが反アップクォークより50%も多く存在し、フレーバー対称性が破れていることを突き止めました。