日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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2023年11月26日

レポート

【参加報告】一般教育 伊豆原月絵教授「重要文化財 奏楽堂で芸術と文化に触れる-若い人のための演奏会-」

【参加報告】一般教育 伊豆原月絵教授「重要文化財 奏楽堂で芸術と文化に触れる-若い人のための演奏会-」

11月19日(日)に、上野公園内にあります重要文化財 旧東京音楽学校奏楽堂にて、一般教育 伊豆原月絵教授(専門:服飾美学、博物館学)が主催の演奏会「重要文化財 奏楽堂で芸術と文化に触れる-若い人のための演奏会-」が開催されました。

旧東京音楽学校奏楽堂は、1890(明治23)年に旧東京音楽学校の講堂兼音楽堂として建造。1988(昭和63)年に、日本で最も古い様式音楽ホールを有する建物として、重要文化財に指定されました。

音楽ホールの中は、まずはステージ上にある100年以上の歴史がある大きなパイプオルガンに目を奪われます。音の反響を考え天井や角に丸みがあり、建物の細部に至るまでとても美しい透かし彫りの装飾がほどこしてあり、深い緑色の美しいカーテン(夏目漱石の『野分(のわき)』という小説の中の主人公が奏楽堂に行くシーンで「みどりの窓掛」と表現されていたもの)から外をみると、冬の近づく上野公園の散歩道が街燈の灯りで滲み、古い窓ガラスの向こうで違う時代の景色を見ているようなとても不思議な気持ちになりました。

奏楽堂にはいつもより少しおしゃれをしたミュージアム・アソシエイツ(MA)(日本大学理工学部の学芸員課程で、博物館の「学芸員」を目指し、国家資格取得のために学んでいる学生の有志団体)の学生達や卒業生達も集まり、なかなか経験できない歴史ある奏楽堂のクラシカルで厳かな雰囲気に驚き楽しんでいました。

演奏会は、伊豆原教授による旧東京音楽学校奏楽堂の紹介にはじまり、その歴史に触れ気持ちが高まったところで、チェロ奏者の平沼理沙子さんとピアノ演奏山本真梨子さんによる演奏がはじまりました。
チェロの、時に優しく時に激しく時に哀愁漂うその音色は、日本最古の音楽堂を包み込みました。前半は聞き馴染みのある曲を中心に演奏してくださり、あまり演奏会に足を運ぶ機会のない学生達にとっても愉しめる内容で、胸によぎる音楽にまつわる様々な思い出と共に胸にしみていきました。

心が豊かになるこの経験は、学生達にとっても忘れられない大学生活の1頁として心に残ると共に、今後の活動の大きな糧となることだろうと感じました。
素敵な時間をありがとうございました。