日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
  1. HOME
  2. 研究情報
  3. 研究者情報
  4. 伊掛浩輝准教授

研究者情報

化学をアートする
-材料の創製,複合,形づくり新たな機能を生みだす-

物質応用化学科

伊掛 浩輝准教授/博士(工学)

HIROKI IKAKE

専門

有機無機ハイブリッド材料,分散剤,ナノ構造評価,自己修復材料,形状記憶特性,磁場応答材料

キーワード

多機能性有機無機ハイブリッド材料の創製
-5G世代の材料創製をめざして-

有機高分子に無機物質を分子レベルで複合化することで,これまでにはない新しい機能をもつ材料が得られます.私たちの研究室では,無機物質を安定してナノ分散させることができる新規分散剤を開発し,これによって有機高分子に多種の無機成分が導入した多機能性ハイブリッド材料の作製に成功しました.また,有機成分と無機成分が接する部位を制御することで,材料に修復する機能をもたせたり,形状を記憶させることもできるようになりました.

毛髪の微細構造解析
-傷みの少ない新規パーマ材の開発をめざして-

株式会社アリミノと共同して毛髪にやさしいパーマ液の開発をめざしています.パーマ液は毛髪の形を自由に変化させる一方,毛髪にダメージも与えます.未だパーマ液が毛髪にどのように作用しているのか正確にはわかっていません.毛髪内部は複雑な階層構造を織りなし,特性の異なる成分が互いに関係し合って共存しているからです.毛髪内部の構造変化を詳細に調べることで,安心して使用できるパーマ液の開発に役立てたいと考えています.

磁場応用材料
-低環境負荷型ポリ-L-乳酸圧電フィルムの作製-

結晶性ポリ-L-乳酸(PLLA)はバイオマスポリマーとして知られ,環境への負荷が小さいポリマー材料として注目されています.PLLAの結晶,配向状態を制御することで圧電特性が発現します.一般的なポリマー圧電材料は延伸配向させることで作製しますが,PLLAでは延伸することで結晶構造が変化し圧電性能が低下します.現在,東北大学金属材料研究所と共同して,強磁場によって延伸せずに高結晶,高配向化したPLLA圧電フィルムを作製しています.

メディア出演

ナノ粒子塗工液の調整とコーティング技術(技術情報協会,2019年),自動車への展開を見据えたガラス代替樹脂開発(シーエムシー出版,2018年),高分子の残留応力対策 -発生メカニズムと低減化ノウハウ-(技術情報協会,2017年),粉体・微粒子分析 テクニック事例集(技術情報協会,2015年)他