日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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活躍する卒業生

いま「日本のセキュリティ」をつくっています。私の仕事の源が理工学部です。 凸版印刷株式会社 柳本 聖月 電気工学科 2010年度卒業(2012年度大学院修了)

フィルター潜像+色消失ホログラム

いま世界中には、偽造・模造されたもの、つまりニセモノが溢れています。紙幣やパスポート、ID証明書をはじめとして、さまざまな企業のブランドや製品をその脅威から守る技術を、「セキュリティ技術」といいます。例えば、紙幣やカードの表面に印刷されているきらきら光るホログラムは、その技術のひとつです。
入社してから、日本郵便株式会社の星の物語シリーズなどの特殊切手のホログラム開発や、最近では、新技術を用いた新しいホログラムを開発してゴルフ用品のラベルに応用するなど、幅広い商品開発をしてきました。ニセモノが多発している領域で、何よりも開発のスピードとアイデア力は不可欠です。入社してまだ5年目ですが、最近は「ホログラムといえば柳本」と評価されるようになり、要素技術、商品開発、製造設計の主担当や新プロジェクトを任されるようにもなりました。

ホログラムを使用したシール切手

私の基礎をつくってくれたのが、理工学部です。実験レポートは手書きが必須で、安易なコピーはできず、膨大な資料から自分の意見をいかに効率よく的確にまとめるかというテクニックを学びました。学部から大学院までを通して、電気工学科の授業で徹底的に教えていただいた成果達成のための研究プロセスは、社会のモノづくりの基本であり、現職の仕事の進め方に活きています。大学院時代は自分の研究テーマに深く取り組んで、その成果を学会で発表するばかりでなく、後輩に対して年間の研究計画や目標の立て方等を指導し、それを共有して実行するという、計画的行動力を身につけられたことがいま大変役立っています。
また、「ホウ・レン・ソウ」(報告・連絡・相談)という、社会においては基本でありながら身につけにくい仕事のルールや、後輩を楽しくやる気にさせる指導力と協調性も学ぶことができました。理工学部での学びは、日本のセキュリティ技術を開発する仕事上の財産であり、私の源だと思っています。

(取材 2018.3)

  • 海洋建築工学科 2009年度卒業 大西 慧
  • 電気工学科2010年度卒業 柳本 聖月
  • 土木工学科 2014年度卒業 相原 稜
  • 機械工学科 2012年度卒業 山崎 亘
  • 物質応用化学科 2010年度卒業 高口 裕翔