日本大学理工学部 日本大学大学院理工学研究科
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活躍する卒業生

理工学部に入学していなかったら「今の私」は存在していなかったと思います。 三菱電機株式会社 荒井 真美子 物理学科 2014年度卒業(2016年度大学院修了)

リクルーター活動にて学生の研究と触れ合う

“座学だけではなく、演示実験も行える理科の教師になりたい”という夢を叶えるために、大きな実験施設がある理工学部の物理学科を選びました。
そんな教師を目指していた私の人生を大きく変えてくれたのが、4年次に配属となったプラズマ理工学研究室での経験です。
研究室では、プラズマを計測する測定器を製作、検証するだけではなく、プラズマを作り出すための10mほどの巨大な実験装置の一部を自分たちの手で設計、製作をしていました。チームで研究を進めることが多く、その中で私 は、一人で黙々と設計をすることが得意な人や、それとは逆に細かい作業よりも皆で作業することが得意な人など、チーム員の個性を見出せるようになりました。そして誰かに何かを教えることよりも、多くの人と協力しつつ、一つのものを作り上げていくことのほうが楽しいと思うようになりました。
そこからは教師ではなく、メーカーでの就職に舵を切り、三菱電機に入社しました。

現在は、高速道路のETC(自動料金支払いシステム)の製作から設置までのプロジェクトをとりまとめる業務に携わっています。そこで私がポリシーとしているのは、「人を大切にすること」です。私たちの仕事は、お客様と現場の方々をつなぐパイプ役。私たちが指示を間違えることはもちろんのこと、ただお客様の意見を聞くだけでは、現場の意見を取り入れることができすぎ、実際に作業をする方々に負荷がかかってしまいます。そのため、双方の意見の反映を行なったうえで、スムーズな進行プランとはどのようなものか、ということを常に考えています。
あるプロジェクトの中で短い期間で製品の試験をやり遂げなくてはいけないことがあったのですが、常に現場に張り付き作業員の意見を取り入れることで、小さな効率化を多数生み出し、期間内に試験を完了することができました。後にお客様から「君がいたからやり遂げられた」とお褒めの言葉をいただいた時は、本当に嬉しかったです。一つのプロジェクトを動かすためには、多くの人々の協力が必要になります。一人ひとりの意見やモチベーションを大切にし、それらをまとめて形にする力は、プラズマ理工学研究室に所属し、大きなプロジェクトをチーム全員で達成していくという経験から得たものです。理工学部に入学していなかったら、今の私は存在していなかったと思います。

(取材 2019.3)

  • 物理学科 2014年度卒業 荒井 真美子
  • 電気工学科2010年度卒業 柳本 聖月
  • 土木工学科 2014年度卒業 相原 稜
  • 機械工学科 2012年度卒業 山崎 亘
  • 物質応用化学科 2010年度卒業 高口 裕翔